空き家問題と対策


総務省統計局では、5年ごとに住宅・土地の統計調査を公表しており、その推移を確認することで、空き家がどのくらい増えているのか知ることができます。

平成30年の調査では、空き家率は13.6%になり過去最高の数字です。

空き家率は調査開始以来常に増加し続けており、今後も増える見込みです。

では、空き家が増えることの問題とその対策について解説します。

空き家が抱える問題

老朽化した空き家の周辺環境や住民への悪影響

徐々に傷んだ空き家は、次第に崩れ、倒壊の危険が増したり、屋根材などが飛散したりと、その敷地内だけの影響では済まなくなります。

また、人がいないと害獣・害虫の温床になりやすく、やがて周辺へ拡散します。

さらに言えば、古くなった家は耐震性能も失われ、巨大地震に耐えられません。

要するに、空き家を放置すると近所迷惑になりやすい要素が多く、その影響度は大きいと考えられています。


空き家をきっかけにした犯罪の増加

空き家があることで犯罪が増加するとしたら、まずは不法侵入や不法占拠です。

死角になった空き家の内部で犯罪が行われるようでは、周辺の治安にも影響しますし、安心して暮らすことができなくなります。

そして最も悪影響を与えると思われる犯罪は、空き家への放火の増加です。

空き家の多い地域は格好のターゲットになってしまうことから、朽ちた木造住宅は相当危ないと言えます。

火災が起きると近隣への被害は免れず、近くに管理されていない空き家があるだけで、不安な時代が来ていると自覚しましょう。


景観・治安の悪化がもたらす住宅市場の需給バランス悪化

建物が老朽化し、雑草が高く伸び、長い間人が足を踏み入れていないような状態の場合、景観上良くないだけではなく、適切な対応を取らず放置してしまうと、さらなる事態の悪化が予想されます。

また、空き家はその周辺の不動産価格にも影響する場合があります。あなたなら、今にも崩れそうな空き家が隣に建っていた場合、何千万円ものお金を出して空き家の隣の家を買いますか?

恐らく多くの人は欲しくないと思うでしょう。

多くの人が欲しくないと思う家は、多くの人が欲しいと思う家よりも、割安な価格での取引となってしまうことは、容易に想像できます。


空き家問題の解決に向けた対策

空き家対策特別措置法

2015年2月に施行され、5月に全面施行を迎えた空き家対策特別措置法は、空き家全体の中で、特に危険度が高い空き家を「特定空家等」と定義し、行政の介入による対策に法的根拠を持たせています。

空き家が特定空家等に指定されてしまうと、所有者は自己負担で早急に改善しなければ、行政からの強制対処(除却等)を求められることになり、土地の固定資産税に対する特例措置も外されて税負担が増す(6倍)という"罰則"を設けています。

「空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報」(国土交通省HP)

自治体の条例や解体費用の補助

空き家対策の実施主体である自治体は、空き家対策特別措置法の施行以前から、条例を定めて空き家対策を推進してきました。

従来からある住環境の整備事業としての空き家対策には、自治体から所有者への補助がありますし、国から自治体への補助もあります。空き家である、ないに関係なく、損傷・老朽化が激しい住宅については、解体費用を補助し、もし住居に困る住民がいれば、自治体が住宅を用意してまで転居させる整備が行われるほど、力の入っている事業です。

「寝屋川市空き家除却補助金(寝屋川市HP) 

空き家バンクや自治体独自の取り組み

空き家の所有者にとって頭が痛いのは、空き家を活用したくても相手が見つからず、結果的に放置してしまって、さらに空き家が傷んでくることです。

 

そこで登場してきたのが、空き家バンクと呼ばれる地域の空き家へのマッチングサービスで、多くの自治体によって(もしくは自治体が委託して)運営されています。

ちなみに、空き家バンクの存在は、空き家を探している側にもメリットが大きいです。

「空き家等・老朽危険建築物等対策」(寝屋川市HP)

「空き家バンク」(寝屋川市HP)

民間による空き家管理サービス

空き家の所有者にとって空き家の管理は、空き家が遠隔地にあるほど深刻で、簡単な管理でも行くのが面倒というケースが相当数考えられます。

そこに目を付けた民間業者が、定期的な空き家管理サービスを提供するようになり、その数は増え続けています。

費用は月1回の巡回で10,000円程度が多く、この金額を高いとみるか安いとみるかは、空き家の所有者によって異なります。

費用を惜しんで空き家管理を怠ると、やがては行政指導を受ける時代ですから、人によっては費用対効果が高いのかもしれません。

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空き家所有者がとるべき対策

空き家問題を深刻化させないために、また空き家に関するトラブルに合わないために、空き家の所有者は何をすればよいのでしょうか。個人でできる空き家問題の対策としては以下のような方法が考えられます。

 

<個人でできる空き家問題対策>

  • 空き家を活用する
  • 空き家を管理する
  • 空き家を解体する
  • 空き家を売る

まとめ

空き家問題の背景にある少子高齢化は、これからますます進行していきます。

空き家対策は地域レベル、自治体レベルで真剣に考えなくてはならないほど深刻な問題です。

 

しかし、実際に行動できるのはその所有者だけです。

空き家の所有者になった場合は、自治体の補助や取り組みを利用するなどして、早めの売却を検討した方がよいケースもあるでしょう。

 

相続した空き家・空き地について対処方法でお悩みの方は、桜木不動産事務所までお気軽にご相談ください。

不動産の売却・買取・管理のご相談を随時受け付けております。

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