
マンションのベランダには、隣室との間に「非常の際は、ここを破って隣戸へ避難して下さい」と書かれた仕切り板が設置されています。緊急時にマンションのベランダから避難する際の、仕切り板の蹴破り方法について説明します。
名称と役割
ベランダの戸境にある仕切り板の名称は、「仕切り板、蹴破り戸、隔て板、戸境の扉、パーテーション、間仕切り、ベランダ隔て」など、マンション毎にさまざまな名称で呼ばれています。ここでは、仕切り板とします。
仕切り板は、プライバシー保持と避難経路の確保のためにあります。
バルコニーから避難する場合には、仕切り板を自力で蹴破る必要があります。
仕切り板の蹴破り方
✅蹴るときにバランスを崩さないよう、両手で体を支える
仕切り板の両サイドにある手すりと壁を両手でつかみ、蹴るときにバランスを崩さないように自分の体を固定すると、足に力が入れやすいです。
✅足裏全体を仕切り板に垂直にあてるように蹴る
つま先だけで蹴ると、足の指を怪我したり骨折したりするおそれがあります。
✅蹴破る力が足りないときは道具を使う
ハンマーや金属バット、フライパン、鍋などの硬い物を使って壊しましょう。
左右の仕切り板、どちらを蹴破るべきか
ベランダの左右に仕切り板がある場合は、どちらが避難経路なのか事前に確認しておきましょう。仕切り板に「非常の時は、ここを破って隣戸へ避難できます」と書かれている方が、避難経路となっています。
ちなみにその先は、「避難ハッチ」と言って、避難はしごが収納してある避難器具があり、はしごを伝って下の階に移動して避難することができます。
さいごに
実際に仕切り板を蹴破る練習をするわけにはいかないので、いざという時のためにイメージトレーニングをしておくのもいいかもしれません。
ベランダはご自身とご家族の大切な命を守る避難経路です。仕切り板の前に物や植木鉢を置いたりしている方はおられませんか?いま一度ご確認を!

国本
桜木不動産事務所代表。宅地建物取引士。
三井のリハウス、大東建託退職後、2019年2月大阪府寝屋川市に
不動産売却専門の「桜木不動産事務所」を設立。
両手仲介を行わない不動産売却専門エージェントとして日々奔走しています。
好きなものは、阪神、浜省、森高、水無月、早く走る車。
嫌いなものは、ゴキ。