
住宅にも様々ありますが、その中に連棟住宅(テラスハウス・長屋)と言われる建物があります。この連棟住宅は独特な形状をしているため、売れにくい物件として知られています。そもそも連棟住宅は切り離して売れるのでしょうか?
連棟住宅とは
連棟住宅と一口にいっても、様々なタイプがありますが、簡単に言うと、独立した住戸が壁が接した状態で連続して建っている建物のことです。テラスハウスや長屋と呼ばれることもあります。このタイプの連棟住宅は、敷地・建物がそれぞれの個人所有となり、共有部分は存在しません。
連棟住宅には、誰か一人が敷地の全ての所有権をもっているものや、各所有者の共有となっていたりする、タウンハウスというタイプもあります。その上に建つ建物は、マンションのように区分所有建物となります。
連棟住宅は切り離し(解体)できるか
連棟住宅は切り離し(解体)可能ですが、そのためには条件や注意すべき点があります。
✅連棟住宅の所有者全員の承諾が必要
隣家と切り離して独立住戸にすることは技術的には可能です。しかし、施工中の騒音や衝撃などに対する配慮も必要ですし、切り離し後に残った建物の住宅強度を劣化させることのないように、補強をどのようにするかを予め全戸に対して説明をし、切り離し(解体)の承諾を得ることが必要です。
✅切り離された建物も建築基準法を満たす必要がある
切り離しを行った後、切り離した建物も残された建物も建築基準法の基準を満たす必要があります。
✅接道要件を満たす必要がある
接道要件とは、建築基準法の規定のひとつで、「建築物の敷地が、道路に2メートル(ないし3メートル)以上接しなければならない」という規定のことをいいます。
例えば、連棟住宅を切り離す場合に、それぞれの住戸がこの接道要件を満たさないと、再建築できない土地となってしまいます。
さいごに
隣家と繋がっていることで、リフォームをするにも一定の制約が生じるほか、単独での建て替えは困難なケースも少なくありません。そのため、連棟住宅の売却は難しいと言われています。
もし連棟住宅の売却をお考えの方は、経験豊富な桜木不動産事務所までご相談ください。

国本
桜木不動産事務所代表。宅地建物取引士。
三井のリハウス、大東建託(株)退職後、2019年2月大阪府寝屋川市に
不動産売却専門の「桜木不動産事務所」を設立。
両手仲介を行わない不動産売却エージェントとして日々奔走しています。
好きなものは、阪神、浜省、森高、水無月、早く走る車。
嫌いなものは、ゴキ。