No.197 なるか?相続登記の義務化


相続登記を放置する人は少なくありません。所有者不明の不動産が全国で多くなっており、問題となっています。そこで法務省は、所有者不明の不動産が増えている問題を解消するため、相続登記を義務化するという動きに出ています。

所有者不明不動産の問題点

不動産を取得したり利用したりするときは、所有者の同意が必要になります。登記簿から所有者が判明しない所有者不明の不動産は、主に次の2つの点で有効活用の妨げになっています。

 

✅所有者の探索に手間がかかる

✅所有者の同意を得るのに手間がかかる

 

大規模災害の被災地では、所有者不明の土地が復興事業の妨げになっているケースもあります。

現状:相続登記をしなくても罰則がない

不動産を相続した際に、通常であれば、相続を原因とする所有権移転登記をしなければなりません。しかし、現行の不動産登記法では、相続登記の手続を行わなかったとしても罰則がないので、相続が発生しても相続登記を行わず、そのままにしているケースが少なくありません。

 

相続の場合、亡くなった登記名義人がほかの第三者に所有権を移してしまうという危険がありませんから、売買などに比べて、積極的に相続登記を行う理由が乏しいとされています。

相続登記の義務化はいつから?

今の時点では義務化に向けた改正法案が法制審議会で審議されているところで、2020年秋の臨時国会で法案が提出される見通しです。施行日については未定ですが、早くても2020年秋の臨時国会以降であることは間違いないでしょう。

義務化されれば

相続登記の義務化をより実効性のあるものにするために、次のような事項も検討されています。

 

✅一定期間内に相続登記をした場合は、手続きを簡素化して費用を軽減する

✅違反者には罰金を科す

 

このほか、死亡届をもとに登記所が登記内容を書き換える仕組みづくりも検討されています。

さいごに

相続登記の義務化については、具体化するまでにはまだ時間がかかりそうです。もし、相続登記をしないで放置していると、「他の相続人の持分を差し押さえられたり、売却されたりするおそれがある」「不動産の売却・担保設定ができない」「権利関係が複雑になる」などのリスクがあるため、早めに相続登記を済ませておくことをおすすめします。相続登記は、お近くの司法書士に相談・依頼してください。

 

 

この記事を書いた人

国本

桜木不動産事務所代表。宅地建物取引士。

三井のリハウス、大東建託(株)退職後、2019年2月大阪府寝屋川市に

不動産売却専門の「桜木不動産事務所」を設立。

両手仲介を行わない不動産売却エージェントとして日々奔走しています。

好きなものは、阪神、浜省、森高、水無月、早く走る車。

嫌いなものは、ゴキ。