
良かれと思ってやったことが、全く何の役にも立っていないということはよくあります。ここでは、不動産取引や不動産会社についての意外と多い勘違いをご紹介します。
「いい物件が出たら教えて」と頼んでおく
不動産会社にとって、真っ先に情報を教えたくなるお客様とはどんな方かを知っておいてください。
✅いつまでに買うという期限がある方
✅希望条件が明確である方
✅属性に問題のない方
逆に、優先順位の低いお客様はこんな方です。
✅急いでいない方
✅希望条件が固まっていない方
✅探しはじめてもう何年も経っている方
✅属性がはっきりしない方
「いい物件が出たら教えて」というお客様より「出たらすぐ買う」というお客様が優先されることになります。不動産会社に言っておけば、いい物件が出たとき紹介してもらえるというのは勘違いです。逆に見込み薄と思われて、紹介されるのは最後の最後になります!
いい物件を安く手に入れたい
「いい物件」とは具体的にどのようなものでしょうか?人によって違います。まして、一般的に「いい物件」とされるものは、安く売られるはずがありません。不動産の魅力と価格は普通、比例するものだと心得てください!
掘り出し物を狙っている
安い物件にはそれなりの理由があります。たとえば、市街化調整区域で住宅の建築が認められていない、建築基準法上の道路に接道していない、ガス・電気・水道などのインフラが引き込まれていない、などなど。住宅を建てられない、あるいはすぐに建てることができないために、安い値段がついている場合です。
安くて魅力のある「掘り出し物」などまず存在しないと思ってください。万が一存在したとしても、エンドユーザーのあなたには回ってきません!
いい物件だから、高く売れるに違いない
このセリフを聞くと、いい物件だと思っているのが、あなた(売主様)だけではないことを祈ってしまいます。
長年住んで愛着のある我が家ですから、「いい物件」だと思う気持ちはよく理解できます。ただ、他人からみると、そんな売主様の愛着など関係ありません。当然あなたの売りたい価格で売れないこともあるでしょう。
そんな時、「こんないい物件なんだから、高く買ってくれる人が見つかるまで待とう!」という考えは致命傷になります。そんなことにならないように、売出却価格については、不動産会社の意見をよく聞いて下さい。
不動産屋は騙されそうで怖い
不動産に携わる者にとっては、大変ショックなことです。でも、これが世間の皆様の不動産業界に対する偽らざる印象なのでしょう、残念ですが。
なぜこのようなことが起きるのでしょうか?お客様が不動産を売ったり買ったりする経験は、おそらく一生に一度か二度のことでしょう。一方不動産会社はというと、我々のような町の小さな不動産屋でも年に数十の契約をしています。それだけ経験に差があれば、知識に差が出るのは当たり前で、そこにギャップが生まれるのです。
ごく一部ですが、お客様の無知につけ込むような不動産会社が存在します。このような現状を恥とし、良心的な営業活動を行っている不動産会社はたくさんあります。いや、ほとんどの不動産会社は良心的です。
きちんとした会社は、お互いに納得した上で不動産の取引をしたいと考えていますので、自分たちの都合で契約を急かせることもありません。お客様が十分に理解するまで説明することも絶対に嫌がらないはずですので、わからないことは何でも聞くことです。怖がらなくても大丈夫です(笑)
さいごに
不動産は高額かつ難解な代物ですから、知識と経験がないと、何が正しくて何が間違っているのかさえも気付くことが難しいです。
不動産取引をお願いする不動産会社選びが非常に需要だということがわかります。不動産の売却・購入をご検討の方は、まず担当者と面談し、話を聞くことから始めてみましょう!

国本
桜木不動産事務所代表。宅地建物取引士。
三井のリハウス、大東建託(株)退職後、2019年2月大阪府寝屋川市に
不動産売却専門の「桜木不動産事務所」を設立。
両手仲介を行わない不動産売却エージェントとして日々奔走しています。
好きなものは、阪神、浜省、森高、水無月、早く走る車。
嫌いなものは、ゴキ。