No.226 【今さら聞けない】なぜ不動産の購入が相続税対策になるのか


近年の税制改正により課税の対象となるケースが増えたといわれる相続税対策として、不動産購入は大きなメリットの一つと言われています。ここでは、不動産の購入がどのように節税に役立つのか、その仕組みをご紹介します。

不動産購入が相続税対策になる仕組み

2015年1月に相続税法が改正され、基礎控除額が引き下げられました。基礎控除額は【3,000万円+600万円×法定相続人】により算定されます。相続税は、被相続人の相続税評価額が基礎控除額を超えた場合に支払う必要があります。

 

相続税評価額は被相続人の残した財産を金銭的な価値に換算したものの合計を指します。たとえば被相続人が現金1億円を保有していれば1億円がそのまま相続税評価額となりますが、不動産を購入すれば、様々な理由から相続税評価額を低くすることができます。

 

相続税は相続税評価額による累進課税制度を用いますので、相続税評価額が低くなればその分相続税の節税対策になるというわけです。

現金を不動産に変えることで評価額が下がるから

相続税対策の基本は、対象となる資産の評価を下げることです。相続税の計算は、現預金、有価証券、不動産などの遺産を集計するところから始まります。その際に、それぞれの資産を「いくらの金額」と考えるかが評価での問題となります。 

 

現預金は額面がそのまま評価額となるので節税の余地がありませんが、現金で購入した不動産を相続した場合、不動産の相続税評価額は一般的に実勢価格(実際に取引される価格)より下がる傾向があります(相続税法上、土地は路線価、建物は固定資産税をもとに評価されるのが基本ですが、それらの価格は実勢価格より低いからです)ので、現金を不動産に変えて相続することで、相続税評価額を引き下げられることになります。

不動産を賃貸に出すことでさらにメリットも

保有している不動産を賃貸に出すことにより、さらに評価額を下げることができます。土地は、「自用地」という扱いから「貸家建付地」という扱いになり、評価額が約80%に減額されます。建物は、「貸家」という扱いになり、固定資産税評価額から借家権割合(通常30%)が控除されることで約70%に減額されます。このため、賃貸経営をすること自体が節税対策になるのです。

さいごに

相続税対策では、そのほかにも特例が適用されることがありますが、不動産投資(賃貸に出す)となると、新たにデメリットやリスクもたくさん出てきます。安易に節税対策を行ったがために、資産が目減りしてしまわないよう、十分に注意して行う必要があります。

 

 

この記事を書いた人

国本

桜木不動産事務所代表。宅地建物取引士。

三井のリハウス、大東建託(株)退職後、2019年2月大阪府寝屋川市に

不動産売却専門の「桜木不動産事務所」を設立。

両手仲介を行わない不動産売却エージェントとして日々奔走しています。

好きなものは、阪神、浜省、森高、水無月、早く走る車。

嫌いなものは、ゴキ。