No.270 遺言書を法務局で保管する制度がスタートします


自筆で書く遺言は手軽さの反面、保管場所には注意が必要です。場合によっては家族が遺言書を破棄、改ざんする恐れがあります。このほど相続に関する制度が見直され、自筆証書遺言を法務局で保管する制度が2020年7月10日から始まります。

自筆証書遺言とは

自筆証書遺言というのは、証人が一切不要で作成でき、遺言書の内容について、自身が亡くなるまで秘密にすることができる遺言を言います。ただし、一般の方が作成する場合によくあるのが、法律で定められた遺言書の要件が満たされていなかったり、内容があいまいで遺言書が無効になってしまうケースです。

 

またデメリットとして、不利益を受ける相続人に発見され、遺言書を隠されたり、破棄・改ざんされたりする恐れがあります。さらに、保管した場所が家族に伝わらずに、遺言書を見つけてもらえない可能性もあります。

『自筆証書遺言書保管制度』

今回の制度改正で自筆証書遺言の保管制度が新設され、自筆証書遺言を法務局で保管できるようになります。また、何らかの事情で遺言書を書き直した場合は、その都度最新の遺言書を法務局で保管するようにし、古い遺言書については、保管を撤回することができます。

 

参考:法務省「法務局における遺言書の保管等に関する法律について

 

ただし、いくら制度が改善されても、家族が遺言書を探すために法務局に問い合わせなければ遺言書は見つかりません。遺言書を法務局で保管する場合は、そのことを家族にも伝えておく必要があります。

財産目録はパソコン作成が可能に

今回の改正でもう一つの変更点は、遺言書のうち財産の目録については自筆で書かなくても良くなります。財産目録をパソコンで作成するほか、預金通帳などのコピーを添付することもできます。ただし、財産目録の各ページに署名・押印することが必要です。

さいごに

この保管制度によって、遺言を作成する人が増える可能性はかなり高まると考えます。手軽な上に、国が保管まできちんとしてくれるので、遺言を残したくても「色々手間だなぁ」と思っていた方には朗報ではないでしょうか。

 

 

この記事を書いた人

国本

桜木不動産事務所代表。宅地建物取引士。

三井のリハウス、大東建託株式会社退職後、2019年2月大阪府寝屋川市に

不動産売却専門の「桜木不動産事務所」を設立。初年度売却相談件数108件。

両手仲介を行わない不動産売却エージェントとして日々奔走しています。

好きなものは、阪神、浜省、森高、水無月、早く走る車。

嫌いなものは、ゴキ。